’23年11月2日(木)・29日目
約19Km、29,690歩
久万公園→岩屋寺→久万公園
旧遍路道に入る少し手前の舗装路で、(写真に小さく写っている)若い外国人女性に追い抜かれた。
やや登りとはいえ舗装路なら時速5.5km程度で歩いているので、抜かれたのはまだ2回目だ。
ところが旧遍路道に入り、とりわけ八丁坂ではどんどん差が広がるばかりだった。
少しは成長したのか全くショックは受けず、現実を素直に受け入れることができるようになった。
足の長さ、年齢、運動能力が比べ物にならないほど違うのだ。
八丁坂の看板には、「昔の人は、急なこの延長2,800mの坂道を、修行のへんろ道として選びました」と書いてある。
最終的には100mほど下って岩屋寺の裏側に降りるため、わざわざ高いところまで登る理由は修行以外に考えにくい。
今まで歩いた遍路道の中でも何本指かに入るほど苦しかったが、この道を歩いてよかった。
木が茂った薄暗い山道は神聖な空気に包まれており、茶屋の跡や
逼割(はりわり)行場など、多くの見所があった。
11時前に第45番「岩屋寺」の裏門に到着した。
この寺を除き、納経を急ぐあまり山門以外の写真はほとんど残っていない。
雄大な岩を背景に寺が溶け込み、さらに紅葉が陽光に映えている印象的な寺だった。
八丁坂で追い越していった外国人女性遍路に、英語で「あなたは有名なアスリートですか?」と話しかけたがうまく通じない。
どこから来たのか簡単な英語で聞くと、ドイツだった。はるか昔にドイツ語を習ったことがあり、”Guten Tag”と言ったら笑顔が返ってきた。
後日、彼女には何度か追いつかれたのだが、速すぎるので挨拶だけして先に行ってもらった。
八丁坂を歩くと裏門から入るので、山門の写真を撮って県道12号まで降りた。
本堂から駐車場まで約500m、高低差も約200mあり、バスや車で参拝する人も大変だろうなと思った。
県道を進むと「国民宿舎古岩屋荘」があり、紅葉狩りに来ている人が多かった。
久万公園まで戻ってから車に乗り、松山市内の駐車場に移動した。
(本日の一言)
久万高原町には「大寶寺」と「岩屋寺」があり、どちらも印象深いお寺だった。
「大寶寺」は古くて大きな杉が林立しており、歴史の長さと神聖な雰囲気が感じられた。「岩屋寺」は名前の通り岩が印象的で、無意識のうちに多くの写真を撮っていた。
次回は、逆に「岩屋寺」は下から登ってお参りし、裏門からさらに山越えをして「八丁坂」を下る計画である。
時期的に紅葉は望めないが、この二寺にお参りするのを今から楽しみにしている。
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